>>588
悪かどうか、と言われれば、それは絶対に悪ではないとは言い切れない。
というか、人間の行いはすべてにおいて、悪でないとは言い切れない。
人間存在自体が罪である、というのもまたひとつの真理だと思う。
それが仏教で言う業であるとか、キリスト教における原罪とか、そういう物なのだろう。

しかし、全てが悪であると前提するのであれば、その中でも許容される悪と許容されない悪との区別をつけるのは、それぞれの社会文化による恣意的な規定にすぎないということだ。
前に言ったように、同性愛が悪とされた文化社会もあったし、現代では逆に同性愛を受け入れようとしている傾向がある。
結局はその時代文化ごとの雰囲気というか、気分でしかないのだ。
そんな、暫定的で恣意的な規定をあたかもアプリオリなものであるかのように考え、他人に強要したり、それに合致しない社会規範に対し野蛮だと断定する態度はあまりに考えが浅はかであるとは言える。
これも西洋至上主義の悪影響の一つなのではないかと思っている。
なので、あなたがどんな社会規範に洗脳され、他の規範を否定する態度を取ったとしても、その考えはものすごく限定された狭い規範の中だけのものだという自覚は持っていて然るべきと思います。