馬鹿だね。
先進医療に認定されるためには、日本で医療機器として認証されて
いなければならないの。認証してもらうためには臨床データとか揃えて
厚労省に提出して審査を受ける。二年ぐらいかかるのが普通。
こうやって認証されたものだけが先進医療認証の対象になる。

厚労省の認証制度は薬害エイズ事件で問題になった(当時は厚生省)。
国内の非加熱製剤を守るため、海外では当たり前に使われている
加熱製剤の血友病治療薬を長年未認可のままにし、多数のHIVおよび
エイズ患者を生み出したことで知られる。
今や時代遅れというべき制度。

レンティスとかファインビジョンとかは日本の厚労省の認証を受けていない。
はじめから日本の認証制度なんてものを相手にしていないわけ。
それでどうやって日本での手術に使えるのかというと、医者には海外の
医薬品を個人輸入する権利が認められており(これをドクターズ
ライセンス インポートという)、これによって患者の希望にしたがって
手術前に入手しておくわけだ。

航空貨物での迅速な空輸と宅急便の結合により個人輸入がきわめて
容易になされるようになった。こういう時代だから、日本への医薬品の
輸出も、販売代理店を設けて医薬品の認証を受けて販売するなどと
いう迂遠な方法による必要はなくなった。
そんなことをしていたら逆に商機を逸する危険さえある。
先進的な技術はいつ先進性を失うか分からないからだ。

ということで、真に先進的なレンティスとかファインビジョンとかが
先進医療に認定されることは絶対にない。