気づいて良かったな
そういう欧米体質のイエローフラッグならまだ間に合うから

<早期発見には>
そのためには、75g経口ブドウ糖負荷試験が一番確実です。
しかし、かなり面倒で手間暇も費用もかかりますから、デンプン(糖質)一人前を食べ始めて1時間後の血糖値、あるいは尿糖を調べれば簡便です。
尿糖が陽性ということは、180mg/dlを超える血糖値があった可能性が高いです。
1時間値が180mg/dlを超えていると、2時間値が140mg/dl未満で正常でも、
将来糖尿病になりやすいので注意が必要なのです。

糖尿病は、インスリン作用不足(インスリン分泌不足+インスリン抵抗性)がベースにあり、発症します。

日本人では、インスリン分泌不足が主で、インスリン抵抗性が従と言われています。
IGTの段階で、まずインスリン追加分泌が不足、あるいは遷延しています。
それが数年以上続いて、インスリン基礎分泌も不足してきたら、IFGも合併してきます。

一方、欧米人では、インスリン抵抗性が主で、インスリン分泌不足が従とされています。
この場合、インスリン分泌能力はまだあるけれど、効きが悪い(インスリン抵抗性)ため高血糖となります。
そうすると、インスリン抵抗性のため、基礎分泌のインスリンの量では早朝空腹時血糖値がやや高いけど、
追加分泌は大量に出せるので食後高血糖は防いでいるというIFGの人が、日本より高率に存在する可能性があります。

日本人でも肥満が目立つ人は、
インスリン抵抗性が主の欧米パターンの糖尿病発症もありえます。
この場合、早期に発見できれば、インスリン分泌能力は残っているので、
肥満が改善してインスリン抵抗性が改善すれば、糖尿病がほぼ治ったごとくになることもあり得ます。

ともあれ、IGT、IFG、IFG/IGTの段階で発見できればおおきなアドバンテージです。
この段階でなら、緩やかな糖質制限食でも、糖尿病発症は防げると思いますよ。ヾ(^▽^)

勿論、すでに糖尿病と診断された人は、スーパー糖質制限食が最適です。

江部康二