「そんなに人が死んでいるなんて」。神奈川県座間市のアパートの室内から30日に2人の遺体が見つかったのに続き、31日に新たに7人の遺体が見つかった。
衝撃的な事件に、周辺住民は「信じられない」と口々に語った。

 線路沿いの閑静な住宅街にある現場のアパートでは、同日早朝から捜査員が出入りし物々しい雰囲気に包まれた。容疑者と同じ階に住む男性は「8月ごろ、
この部屋の前を通った時にかいだことのない臭いがした。下水の臭いかと思った」と証言する。

 この男性は白石隆浩容疑者(27)とみられる男とあいさつしたことがあり「はきはきしていた印象だった。とにかく驚いた」とも。

 近所の主婦鈴木富恵さん(63)は「毎日アパートの前を通るが、何の異変も感じなかった」と話す。9人の遺体発見のニュースに「身近でこんな事件が起こるなんて、
すごく恐ろしい」と硬い表情。現場のアパートの前をよく散歩するという女性(70)は「9人の遺体と暮らしていたなんて信じられない」と声を震わせた。

 アパートは、住民同士の交流は少なく、近所の人も「どんな人が住んでいるか分からない」と口をそろえる。近くのアパートに住む女性(33)は「今年の夏ごろ、
現場の部屋に出入りする20?30代の男女を見かけた。事件に関係していたのかもしれない」と振り返る。

 アパートの管理業務を担当している不動産会社では、関係者が報道陣に対応。「事件があったので退去者がたくさん出るかも」と困惑した様子だった。

 近所の主婦(65)は「穏やかなところで、こんなことが起きるなんて気味が悪く、本当に残念」と肩を落とし、「どうして事件が起きたのか解明してほしい」と訴えた。

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2017/10/31/kiji/20171031s00042000202000c.html