分類

I型:咀嚼筋障害を主徴候とし、その病理は筋緊張と筋スパズム、筋炎である。
顎関節部の運動痛と運動障害を僅かに生じることがあり、筋痛を強く生ずる。

II型:関節包、関節靭帯、関節円板の伸展や捻挫による病変を主徴候とし、
顎関節部の運動痛と圧痛を強く生じ、関節雑音を生ずる。
筋痛は弱い。関節鏡下で病変を認める。

III型:関節円板の転位や変性、穿孔、線維化を主徴候とする。クリッキングと呼ばれる関節雑音が顕著である。
筋痛はなく、顎関節部の疼痛は弱い。

III型a:復位性関節円板転位:関節円板の位置関係が復位する時に関節雑音(クリック音)が確認できる。
III型b:非復位性関節円板転位:関節円板の位置が復位しない。ひっかかりのための開口障害や顎関節の疼痛がおこる。

IV型:関節軟骨の破壊、下顎窩や下顎頭の骨吸収や変性・添加、関節円板や滑膜の変形異常などを主徴候とし、
クレピタス音と呼ばれる関節雑音が顕著である。X線所見上も大きな異常を認めるようになる。

V型:上記のI〜IV型のいずれにも該当しないが、顎関節領域に異常症状を訴える、心身医学的な要素を含むもの。