なぜ母体の糖質制限は 胎児の脳に影響するのか?
Sussmanらの考察より(抜粋)
• ケトン体を胎盤通過させる輸送体であるモノカルボン酸トランスポーター
(MCT)は妊娠初期~中期は十分にあるが
、妊娠後期になると減少する
• ケトン体が脳で利用されるための代謝効率がグルコースと違う:
グルコー スより25%多く酸素を消費し、より大きなエネルギーを消費するが、
ケト ン体の細胞増殖を遅くする作用と相殺されるバランスによって各時期の
脳の発達が違ってくる⇒脳のなかでケトン体活用の違いによって細胞の 大きさ(形態)などが違ってくる
• タンパク質合成がうまくいかないことなどで、歯状回(記憶形成に関与) などの発育が悪くなったり
、ドパミンの分泌やミトコンドリアの働きに異常 をおこしたりする可能性がある
• 糖質制限食に多く含まれる不飽和脂肪酸の脳細胞内の蓄積が過剰にな る
• (糖質制限が長期になると、
ケトン体を脳内でより活用できるように脳血 流関門の通過性が亢進する)