>>697
β細胞の保護の観点からいえば、ボーダーラインは
脱分極型の第1相分泌を起こさせるかどうかで線を引かれます
β細胞の脱分極がおこるのはグルコース濃度が8mmol/L(144mg/dl)を超えた時なので、140mg/dlで線を引く根拠はそこにあります
組織の糖化も、140mg/dlを超えると急速に反応速度が上がるので
第1相分泌は急速な糖化による細胞傷害を回避するために発動していると考えられますね
脱分極を起こさせず、インクレチン誘発経由でだらだらと持続的に分泌させるだけでも、第1相分泌の半分程度はインスリン量を確保できるので
膵機能健常者ないし軽度の耐糖能異常者が常識的な量の食事を摂るときはこれでじゅうぶんです
あえてインスリンスパイクさせるメリットがあるのは増量中のビルダーぐらいでしょう(もちろんβ細胞疲弊と高インスリン血症のリスクも一緒についてきます)