ジョンは、よく言っていた。
「このグループのリーダーはオレだ!」
それに対して、ポールは、
「それは単純におまえがみんなより声がデカいからだろ!」
と応えた。

この短いやりとりに、ビートルズのジョンとポールの立場が集約されている。ジェフ・エメリックはじめ、ビートルズの制作現場にいた人間は、ビートルズの実質的リーダーは最初からポールだったという。


 Apple Corpsの広報担当トニー・バーロウは振り返る。

「四人の中ではジョンがいちばん声が大きかったから、とりあえず、リーダーとして受け入れられていたんだ。でも、ビートルズの中でいちばん説得力があるのはポールだったし、ブライアン・エプスタインに対して力を持っていたのも彼だった。それはすぐにはっきりしたね。ジョンがいくらわめき立てても、彼の思い通りにはならなかった。でもそこでポールが、ジョンの言っていたことは正しいんじゃないかとブライアンを説得する。グループの中でも外でも、ポールはとてもたくみに人間関係をさばいていたね」

「ビートルズの歴史学の中で最も影響力のある本の 1 つ」と言われる『ビートルズ 解散の真実』より

ジョン・レノンは声がデカいだけ、実質的にバンドをリードしていたのはポール・マッカートニーだってさw