【パリAFP=時事】フランスの画家の作品を不当に使用し、アルバムを制作したとして、画家の遺族が英ロックギタリストのエリック・クラプトンさんに損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、パリの裁判所であった。
 裁判所は1万5000ユーロ(約200万円)の支払いを命じた。
 問題となったのは仏画家の故エミール・フランセンの作品。クラプトンさんは1970年、画家の息子から絵を贈られ、名曲「いとしのレイラ」が入ったアルバムのジャケットに使用していた。
 だが、2011年に、厚紙を使ってこの絵が立体的に見える仕掛けを施したアルバムを販売。裁判所は仕掛けが「作品をゆがめたのは明らか」と判断した。
 ただ、絵を無断使用したことに対する賠償請求は退けた。遺族側は「初めから許可を得ずに使用していた」として、より厳しい処罰を求めるため控訴する方針という。