ジェフ・エメリック

アルバム「THE BEATLES」に興味をなくしちゃったんだ。
彼らは口論ばかりして、お互いに罵り合ってた。
口汚い言葉が飛び交っていたよ。 例えば、僕が辞める直前、
「Ob-La-Di, Ob-La-Da」の何度目かのレコーディングで、
ポールがボーカルを録る直したとき(おそらく7月15日)も、
ジョージ・マーティンがハーフ・ビートの使い方かなにかについてちょっと意見したら、
ポールは無礼な態度で、『 じゃあこっちに来て歌ってみろよ 』みたいなことを言ったのさ。
僕はジョージ(マーティン)に、『ああ、もうたくさんだ。僕は辞めるよ。こんなのもういやだ』って言った。
ジョージは『週末まで待て』・・・たぶんその日は月曜か火曜だった、
と言ったけど『待てないよ、今すぐ辞める』って出てきちゃったんだ。
スタジオへ降りてそれをグループに説明したら、 ジョンが言ったよ。
『僕等はなにも君に文句を言ってるわけじゃないし、君に不満があるわけでもない。
ただEMIが気に食わないんだ。
この第2スタジオを見ろよ。来る日も来る日もオンボロの煉瓦とにらめっこだ。
奴らはなんでここを改装しない?』。
彼の言う通り、スタジオには改修工事が必要だった。
でも本当の問題はそんなことじゃなく、もっと根本的なことだったんだ。
彼らはバラバラになりつつあった。


(ビートルズ・レコーディング・セッション)



こんな調子でマーティンは傲慢なポールにねじ付されて、
イエスタデイもポール単独作という事にされのだろう。