童話の『裸の王様』では、詐欺師が「馬鹿には見えない素晴らしい服」を
王様に売りつける。実は王様には何も見えなかったが馬鹿とされることを恐れ
た王様は服が見えないことを口にできない。王様の臣下もまた、同様に「
素晴らしい出来栄えの服です」としか言えない。王様は結局裸のまま街中を
行進する。何も知らない子供が「王様は裸だ」と叫ぶが行列はかまわず行進
を続ける。
 ポール・マッカートニーをめぐる昨今の現象はこの童話に似ている。「馬鹿
には劣化としか聴こえないポールの歌声」「馬鹿には分からない素晴らしい
コンサート」…。下手を下手、楽しめないものは楽しめないと言うことが今
必要で、ポールにも、「貴方はもう限界を過ぎた」と言ってあげることだ。

 もうこちらでは英文をワープロで打ちプリントした。封筒も書いたのであと
はプリントを入れて航空便で出すだけである。