Spirit - Taurus。聴いたけども。似てるがあの断片を含んだ曲としてあの
2曲を聴くと、スケールと言い深さ・強度といい比較にならない。また「天国
への階段」は歌詞においてハード・ロックについてのほとんど宗教的信仰
ともいえる究極的な意味づけを敢行している。

 凄いのはサウンドだけではないのね。あまり知られていないと思うが。その
意味でロック史における記念碑的作品。ロックの概念を、単なる大衆音楽って
ところから存在革命のところまで引き上げているので。それはZepだけが
楽曲によって成し遂げた業。だからアノ曲がコンサートの最後に演奏される
必然があるし、観客はZepによる、具体的な楽曲を通したロックの意味づけに
ほとんど信仰に近い感銘を受けていたと思う。つまり単なる1バンドの
レパートリーではない意味があの曲にはあったわけで。これは日本のZepファ
ンにはほとんど気づかれてはいない重要な意味だと思う。日本ではおそらく
カリスマ・ロック・バンドの一個にすぎないだろうが、そのカリスマの意味
には「天国への階段」を作り歌った、というのが含まれていたはずだ。この
点にはあの渋谷陽一でも気づいているか疑わしい。

 そこからみてもあの断片1点でどうこう言うのは俺にはあり得ない。
 また、仮に実際に剽窃だったとしてもそれであの曲の価値が下がること
もあり得ないな。そういう次元はもう問題じゃない。そこまで言ってもいい
レベルの作品ですよ。