岡田監督の他に決勝打の森下を「アホの子」呼びするもう1人の教育係
11/3(金) 9:16配信

さあ王手や! 阪神は2日の日本シリーズ第5戦(甲子園)でオリックスに6―2で逆転勝ち。対戦成績を3勝2敗とし球団史上2度目となる38年ぶりの日本一まであと1勝とした。決勝打をマークしたのは大卒ルーキーの森下翔太外野手だ。しくじってもベソをかいても何度も自身のバットで挽回してきた背番号1に岡田監督以上に視線をそそぐ男がいた。この日終盤にベンチ入りしていた梅野だった。近本の右前適時打で1―2の1点差に迫った8回。なおも一死二、三塁とし4打席目に立ったのは二ゴロ、遊ゴロ併殺、二飛の3タコとまるでいいところがなく7回の右翼守備では痛恨の適時失策を犯し敵軍に2点目を献上してしまった。 それでも虎の若き3番打者は
「エラーした奴にチャンスで打席が回ってくるのが野球、取り返したいと言う思いしかなかった」と振り返る。
カウント2―2からファウルでしぶとく粘り相手投手宇田川の7球目の低めの直球を捉えると白球は左中間を深々と破る長打に。走者一掃の逆転2点適時三塁打となり頭から滑り込み拳をベースにたたきつけ何度も吠えた。打者一巡の猛攻で一気に逆転。その直後、ひっそりベンチで見ていた梅野の目は真っ赤に充血していた。森下がホームを踏んで返ってくると
「お前ちょっと目立ち過ぎだろ、悪かったり良かったりちょっとは俺の事も考えてくれ」と猛ツッコミ。
試合後の囲みでは毒づきながらも若武者の挽回の一撃をたたえた。「梅野さんにはずっと目をかけてもらってました怪我して離脱した時に梅野さんの無念をはらしたいと言う一心でやってきました、最後に代打で出てもらい自分のバットで梅野さんを返したい」「毎日を意識せず楽しんでやってます、疲れはないですね後7戦やれと言われればできます」と。記者から「日本一になったらMVP候補ですよ」と聞かれると「要りません、そんなもんもらったら自分がどうなってしまうか想像がつかない」と笑いを誘った。去年のドラフトで大卒選手として1位指名された森下にとって正に1年目で日本一の栄冠に輝くその時がすぐ目の前まで来ている。一躍スーパーボーイとなったルーキーの6戦目の活躍に期待が集まる。