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巨人が菅野に“残留費用”「4年総額30億円以上」用意の波紋

>球団が祝福ムードに包まれる一方、頭の痛い問題もある。

 菅野の2020年の年俸は6億5000万円。巨人が今回用意したものは、来年以降もメジャー挑戦が可能なオプトアウト(契約破棄)条項を含む4年総額30億円以上の複数年契約とされる。年俸に換算すると、7億5000万円以上。03、04年に巨人でプレーしたペタジーニの7億2000万円を抜いて日本球界歴代最高年俸となるのは確実。ただでさえ、2年連続で日本シリーズ4連敗という史上初の屈辱を味わったこのオフは、大補強を敢行している。

 4年総額8億円で梶谷隆幸外野手(32)、2年総額2億円で井納翔一投手(34)をいずれもDeNAからFAで獲得。新助っ人として、ジャスティン・スモーク内野手(34=前ジャイアンツ)には2年総額6億2000万円、エリック・テームズ内野手(34=前ナショナルズ)には年俸1億2500万円を提示し、補強組の4人だけで総額20億円に届こうかというカネを使っているのだ。30億円を超える菅野の残留費用と合わせれば、5人でおよそ50億円。いくら“金満”巨人といえど、財政を逼迫しかねない額である。さる球界関係者がこう言う。

「昔の巨人は補強のため、金に糸目をつけなかったが、昨年、FA戦線で楽天やロッテに敗れているように、最近の巨人の金庫は無尽蔵ではない。もし菅野が巷間でいわれる4年総額5600万ドル(約58億円)で移籍すれば、巨人には譲渡金11億円が転がり込んでいた。巨人はそれをアテにするような球団ではないが、菅野に30億円を払うか、菅野によって11億円がもたらされるかでは、天と地ほど違う。巨人の選手だって菅野の残留を全員が喜んでいるわけじゃないでしょう。菅野が流出することを前提として井納をFA補強したことで、先発枠は自動的に2枠埋まってしまう。今後菅野に払う巨額費用のしわ寄せは、必ず他の選手の年俸にも関わってきますから」