10月29日(木) 週刊文春 野球の言葉学:大野雄大(中日・投手)ジャーナリスト:鷲田康

・中日の与田監督の続投が決まった。中日球団関係者「コロナの影響で今季の球団経営はボロボロ。とにかく
お金をかけないために、当初から最下位でも来季は3年契約の最終年となる与田監督の続投が既定方針でした」。
今オフは更なる選手のリストラと年俸大幅カットの緊縮財政が必須と見られている。

・そこで注目されるのが今季、FA権を獲得したエース大野雄大投手(32)の去就だ。もちろん争奪戦は必至と
いわれマネーゲームとなれば中日残留の可能性は低く阪神、巨人などが移籍先の有力候補と目されていたのだ。
前出の中日球団関係者「ところがどうも残留の可能性が強くなっています。佛教大時代に肩の故障を抱えながら
ドラフト1位指名してくれたことへの恩義も強く、チームへの愛着から本人は残留を基本線に考えているようです。
他球団に移籍すれば最低でも年俸4億円前後の4年か5年契約の評価でしょうが。それよりはるかに低い金額で
残留交渉をしていると聞きます。シーズン中には合意に達しそうです」。

・移籍となれば細かな交渉をまとめるために代理人が必要だ。しかし代理人契約もしていないというから、
残留の可能性は濃厚と見ていいだろう。チーム関係者や担当記者の誰もが「好漢」と評する。そんな大野らしく
金ではなく、チーム愛を貫く“男気残留”というわけなのだ。