だが、即戦力、“ギータ(柳田)2世“との評判には異論がある。
「まだ不安点は多い。ひとつは関西学生リーグのレベルの問題。投手は対戦打者のレベルにそう影響されないが、打者はどんな投手を打ってきたかを見極める必要がある。通算14本塁打は、リーグ記録らしいが、そのまま受け取るのは危険だろう。またバッティングに不可欠な“間“がしっかりと作れていない。どちらかと言えば衝突タイプ。だから金属バットを使っているようなバッティングに見える。ボールの捉え方が、ヤマ勘のようにも感じるのだ。高橋由伸は、この”間”が大学時代からあった。ただオリックスのTー岡田くらいの力はあるだろう。T−岡田はベストで33本、96打点、打率.286をマークしたらしいが、そこまでいくポテンシャルは持っていると思う」

 過去に片岡氏は、巨人の岡本和真の智弁学園時代に「将来の4番が欲しい球団は1位指名すべきだ」と主張。一方で、7球団が競合した日ハムの清宮幸太郎の早実時代には、「そこまで競合するほどの選手ではない」と、疑念を指摘していた。巨人の4番に育った岡本と、今なお苦悩している清宮を見ていると片岡氏の眼力には説得力がある。