https://news.yahoo.co.jp/articles/c3e7ad31c1f3844de8ede5483d774b76b271341b
「当番でお茶出し、芝刈り…」親子の負担が大きすぎる少年野球は必ず衰退する

>保護者に沢山の仕事を任せるチームは非常に多く、練習や試合には父母どちらかが必ず同伴し、駐車場係や、グラウンド周りの芝刈りまでさせられるケースもあるようです。つまり送り迎えだけでは済まないことが多く、こうした事情を考慮して、小学校の段階で「野球はちょっと……」と敬遠するケースが近年、特に増えています。
 送り迎えだけで済めば、練習が行われている2時間ほどの間に、保護者は買い物を済ませたり、お茶を飲みに行ったりできるため、その違いは本当に大きいと思います。ここ数年で言えば、サッカーだけでなく、バスケットボールやラグビーなども人気の球技となっているため、野球界はもっと危機感を持たなければいけません。

>高校野球の未来を考えた場合、このままではやはり“衰退”は避けられません。現実として、小学生や中学生が、やるスポーツとして野球を選ばなくなってきており、全体の少子化のペース以上に子どもの野球離れは加速しています。
 但し、甲子園で行われる野球のレベルそのものはさほど変わらないと思います。全体で野球をする子どもは減ったとしても、その中でも選りすぐりの、各都道府県で1、2位を狙うような学校で日本一が争われる限りは、レベルはそう簡単には落ちないでしょう。しかし、それを支える土台が細ってきていることは間違いないので、その先がどうなるかは本当に分かりません。

実際、賢明な親は「子どもに野球はやらせない」という選択を始めています。
 そもそも野球はミスが付き物のスポーツであるにもかかわらず、空振り三振をしたら「黙ってそのまま立っていればボールなのに、なぜ振るんだ! 」と叱られたり、逆に見逃し三振をしたら、それはそれで叱られたりと、そんな場面を目の当たりにすれば、野球を敬遠して当然でしょう。
 また、親御さんに過度な負担となるような当番制度がまだまだ残っていますし、さらには腰や肩、肘の関節などにかなりの負担がかかるスポーツであるため、小学生の頃からたくさん投げさせられた投手は、中学校、高校に進学する頃にはまともに投げられなくなっているケースも珍しくありません。こうしたリスクを鑑みると、他の競技のほうが魅力的に見えて当然と言えます。