なぜ岡本に内角攻めを徹底できない…球団OBが指摘する阪神バッテリーの「甘さ」

「最近の巨人打線でカギになるのは、1番・坂本、4番・岡本、7番・大城の3人です。特に、4番の
岡本選手は絶対に抑え込まないといけない打者。となると、しつこいくらいに徹底的に内角を攻める
べきです。でも、そこで阪神バッテリーの甘さが出ました」

2回先頭の第1打席こそ、初球に投げた139キロの内角カットボールで遊撃ゴロに仕留めたが、4回先頭
の第2打席はカウント2-1から4球目140キロの内角カットボールを捉えられ、三塁線を破る二塁打とさ
れた。この打席は、初球が外角ボール、2球目は真ん中ストレート、3球目は内角ボール。続く丸に
中前打を許し、岡本に同点ホームを踏まれた。

藪氏が戦前に予想した通り、攻撃のポイントとなった岡本。「2打席目にしっかり内角を攻め切れて
いれば、3打席目のヒットはなかったでしょう」と藪氏は分析する。

「全然内角の厳しいコースを攻め切れていませんでした。(死球を)当ててしまったらゴメンナサイ
、という覚悟で攻めないと。わざと当てるのは良くないことですが、当たってしまったら、それはそ
れで意味がある。特に、3連戦の初戦に攻めきることが大事。マスクを被った梅野選手にとっても、
そうした方が2戦目以降がやりやすくなったでしょう。勝負の世界ですから、喧嘩腰で攻めても
良かった。内角は意識させた方が勝ちですよ」

藪氏自身、現役時代は内角を恐れずに投げきる技術と度胸を持っていた。特に、巨人在籍時の清原和
博氏には徹底した内角攻めを貫き、1997年にはシーズン3つ目の死球を当てた試合で睨み合い、一触
即発の状況を招いたこともある。内角攻めがいかに有効か。「勝負に対する姿勢が甘いと思う」と
話す藪氏には、実体験が伴うから説得力が増す。

https://full-count.jp/2020/09/16/post899166/2/