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 矢野監督は開口一番に「まだまだまだまだ、そんな…」。大きな期待をかけるから
こそ「まだ」を連呼した。公式戦での1試合5本塁打は2011年7月17日の横浜
(現DeNA)戦(横浜)以来8年ぶり。最高の勢いをつけたが、19日の巨人戦(
甲子園)の先発は菅野だ。若き大砲に「そういう投手から打つというのが、力をつけ
たということになってくると思う。明日そういう投手から打ってくれたら」と言葉を
送った。

 1号こそ11日のDeNA戦(甲子園)でセ・リーグの4番としてはもっとも“遅咲
き”だった。フリー打撃から変化球を投じてもらうなど、必死にきっかけを探してきた。
桜が散り、緑の葉が広がると同時に虎の主砲もお目覚めだ。

 「仲野さん、お願いします!」

 まだ肌寒さが残る4月のナイター。試合前の恒例行事がある。練習後、ベンチ裏へ。
アンダーシャツを脱ぎ上半身に発汗作用を促すクリームを塗って、体を温めることを
ルーティンとしている。それを塗る役を担っているのが仲野トレーナーだ。