強烈な「勉強してこいよ」


スポーツ担当アナウンサーの大先輩の仲介もあって、名古屋市中区の店で夕食、しゃぶしゃぶを食べることになった。メニューは落合選手のリクエストだと聞いた。

相手は落合選手だけでなく、信子夫人も一緒だった。落合選手はさまざまな行動の際に、信子夫人とのコミュニケーションを欠かさないと聞かされていたが、その席も夫婦そろっての出席だった。

掘り炬燵の座敷で、落合夫妻を迎え、名刺を渡した直後だった。
「ふ〜ん、キタツジっていうのか?おめえがオレにインタビューするのか?」
「はい。折々、いろんな場面でお話を聞ければと思います」
 そこで冒頭紹介した一言だった。

「勉強して来いよ。くだらねえ質問したら、その場でカメラのスイッチを叩き切るからな」

初対面の相手、33歳の三冠王からの突然の先制パンチには、本当に驚いた。でも、正直言って、その言葉の意味するところは十分に理解できていなかった。

そして、前夜に夕食を共にしている落合選手は、私のことをまったく無視。
そりゃそうだろう、初めて会ってから24時間もたっていない記者なのだから・・・。
これからこれから・・・と自分を鼓舞する。



さすがアナル