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 「菅野さんとかが向こうにいるので、向こうで合流してやります」

 その名は、日本を代表する巨人・菅野。今季、15勝で最多勝、3年連続の最優秀
防御率に輝いた男がパートナーとなる。西は菅野とは「投球スタイルが似ている」と
比較されることもあり、15年の侍ジャパンで意気投合。そのオフから3年連続で“菅
野塾”に参加した。

 しかし4年目となる今回は意味合いが大きく違う。阪神と巨人。江夏と堀内。最近
では井川と上原か…。その2人が自主トレで一緒に汗を流すなんて考えられなかった。
野手では伊藤隼&高橋由の慶大タッグはあったが、投手は異例中の異例。時代の流れ
とはいえ、まさに禁断の越境トレだ。

 例年は巨人の若手投手や野手も参加し、体幹トレやウエートトレ、走り込みを敢行。
ハワイ特有の強い逆風に向かっての遠投や、直球のスピン量をあげるために2〜3キ
ロの重いボールを指先で100回持ち上げるなど、投球へ直結する独自のトレーニン
グも。毎年厳しいメニューながら、今年1月には軒並み体重が3キロ以上増えるほど
ビルドアップ。宿舎では個別面談も行い、投球術などの意見交換も行っている。