時には夢の中でもマウンドに…オリ移籍の竹安、新天地での飛躍願う
[ 2018年12月22日 18:00 ]
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2018/12/22/kiji/20181222s00001173262000c.html

 人的補償でオリックスへの移籍が決まった阪神の竹安は、文字通り“24時間”野球
の事を考えている男だ。社会人時代に右肘のトミージョン手術を受けた影響で、阪神
入団後、特に1年目は満足に投げられない時間が長かった。制御していた「投げたい」
思いは、夢の中で爆発していた。

 「夢でマウンドに立っているんです。相手が中学生の日もあればメジャーリーガー
の日もあって。変な夢なんですけど、良い感覚で投げられた時に目が覚めるんです」

 わずかに残る感覚を忘れないため、夜中の3時にペンを走らせた事は1度や2度じ
ゃない。食事の席でもそうだった。野球以外の話をしている姿はほとんど見た覚えが
ない。「もう少し体を上手く使えれば…」とジェスチャーを交えながら技術的な悩み
を打ち明けていた姿が、記憶に深く刻まれている。

 そんな竹安の口調、表情が、今春キャンプ前にはグッと明るくなっていた。「最初
の2年はマウンドで“ちゃんと投げられるかな”と考えていて、自分と戦っていたんで
す。でも、今年は違いますよ」。球速は140キロ台後半を計測するようになり、患
部の状態と共に投球の感覚が格段に良くなっていた。