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 限界を追い求めるには理由がある。今季の途中から主戦場として活躍した二塁は阪
神残留が決まった上本らがおり、開幕で務めた遊撃を含めた二遊間のレギュラー争い
はし烈。勝ち抜くために平岡代表が「今季は実質1年目だったから試合に出るだけで
よかったけど、次は長いの(長打)も打てるようになって(本塁打も)10発くらい
はという話をしている」と“2桁弾プラン”を明かした。

 一発を狙うわけでない。糸原本人も求めるのは長打や本塁打の数字ではなく、「ス
イングの力強さを意識している」。プロ2年で本塁打は1年に1本ずつだが、持ち味
は力強く鋭い打球。また一番重要としているのは「率です。出塁率や、打率ですね」
と強いこだわりを口にした。とにかく塁に出ることが第一。長打はあくまでその延長
線上にあるというわけだ。

 今季、チームで唯一全試合出場を果たした新主将だが、次の目標とするフルイニン
グ出場へ、これから日替わりで「上半身」「背中」とパーツごとに鍛錬。前監督も元
日始動は恒例だったが、糸原も年末年始を含む約1週間、みっちりフルイニングボデ
ィーを作り上げる。

 「食事に気をつけて、筋肉量を増やしていければ。それで体重が増えるのをずっと
目標にしているので」。激しい競争に勝つため、そして虎を強くするため、2月のキ
ャンプまでトップギアで体を鍛え上げていく。 (織原祥平)

★阪神、来季二遊間事情
 二塁は今季レギュラーをつかんだ糸原と、左膝手術から復帰する上本の争いになり
そう。遊撃は体が万全なら北條がレギュラーに近いが、鳥谷も矢野監督に遊撃再挑戦
を直訴しており、植田&熊谷の俊足コンビに、D3位・木浪聖也内野手(ホンダ)も
いる。二塁争い次第では、今季の開幕遊撃だった糸原が遊撃争いに加わる可能性もあ
り、超激戦だ。