https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181207-00253087-toyo-bus_all
北海道民は「JRへの税金投入」に納得できるか


■来秋の運賃値上げを正式表明

 JR北海道の島田修社長は、2018年10月の道庁の関係者会議で、運賃値上げを正式に表明した。来年10月の消費税10%引き上げのタイミングを想定している。
実施されるのは23年ぶりで、発足以来2回目となる(消費増税転嫁分を除く)。値上げ効果は年間40億円規模。1996年の運賃改定と比較すると、消費税の転嫁分込みで10%前後の値上げになろうか。
.

 利用者視点からすると勘弁してほしいが、危機的な状態にあるJRが今すぐ手を付けられる唯一の増収策であるのも事実である。

 意外に思われるかもしれないが、JR北海道の運賃は札幌市営地下鉄や函館市電、あるいは大手私鉄の近鉄や名鉄などよりかなり安い。
この運賃水準で、よく耐えてきたものだ。

 逆に言うと、道民のために、やせ我慢しすぎたからこそ、老朽設備を更新する費用すら捻出できず、トラブルが頻発する要因にもなった。


>一方、利用の少ない駅の見直しも試算に盛り込まれた。
年間の節減効果は駅1カ所あたり100万〜200万円とされ、地元が存続を希望するなら維持費などを負担する形になろう。

 宗谷線だと塩狩駅など29駅、石北線だと瀬戸瀬駅など5駅が対象だ。

 JR北海道の経営は極めて厳しい。各線の利用者数は人口密度の低さもあって極端に少なく、今後も期待はできない。
寒冷地であるため車両や橋、トンネルの老朽化は深刻だ。

>関係自治体に対してJR北海道線を持続させるための「決意」と「努力」を求めた形になるが、地元はただ反発するだけだった。
JR北海道は当座の資金繰りのメドがつかず、老朽化した普通用気動車の更新を当面見送ることになりそうだ。