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3「ジュニアからユースまでの選手の育成、野球障害の予防、安全管理についての障害予防および育成方法についての提言」

 担当委員を代表して発表したのは馬見塚尚孝国立病院機構 西別府病院医師。

 発表は焦点を絞って「成長期(骨化伸展期)の投球肘障害予防目的のアイシングへの提言」が行われた。

 アイシングは根拠のある野球肘の「一次予防」となるのか。障害の直接的予防としては、予防可能だとする報告はなかった。
またアイシングによって障害の早期発見の抑制につながる可能性も指摘された。さらに、間接的予防についても議論の余地があるとの結論に至った。
指導面、競技面、健康面での3つの提言は、今後の野球界にとって大きな意味を持つと思われる。

優秀な発表の表彰式

 閉会式では、66件あった一般研究発表から、優秀な発表が表彰された。

◯特別新人賞
P-38 
表情や姿勢および言動とパフォーマンスとの関係性について
森下祐樹(米子東高校)
P-39 
ゴロを打ては正しいのか
福島康太(米子東高校)

◯大会賞
P-42 
野球を通じた国際開発への試み ?コスタリカ共和国S野球協会の野球競技力に焦点を当てて−
藤谷雄平(鹿屋体育大学院)

P-35 
高校野球の攻撃戦法に関する研究 − 無死1、2塁に着目して−
大阪航平(筑波大学大学院)

P-36 
フライボール理論はソフトボールにおいても有効か
大田穂(株式会社日立製作所 日立ソフトボール部)

◯最優秀発表賞

P-50 
ジュニアユース期の野球選手への育成診断システムの活用と
トレーニングとしての多様な運動体験の有効性
− 中学野球選手を例として −
石元志知(神戸市立大原中学校)

 甲子園での活躍だけでなく、野球研究の分野でも、米子東高校の高校生の発表が高く評価された。日本野球の発展のために、若い力の活躍に期待したい。