2018.12.13 05:00
【虎のソナタ】「虎の張本」誕生直前にまさかの電話
https://www.sanspo.com/baseball/news/20181213/tig18121305000010-n1.html

 昔ね、巨人や日本ハムが大阪遠征の時に、国鉄芦屋駅前の竹園旅館(現ホテル竹園
芦屋)でたまたま「同宿」した。この時にそれぞれ試合が終わった後、突然、日本ハ
ム主砲張本勲さんがどこでどう廊下を忍んで来たか知らないが、巨人軍王貞治さんの
部屋を訪ねたらしい。そして部屋に入るなり、巨人軍のユニホームをみて思わずそれ
を着用した。少年のようにニコニコして「どう、これ、俺に似合う?」と本当にうれ
しそうに言った…という話を聞いて、思わずシンミリした。

 サムライ張本といわれた人が深夜に別棟からやってきて…王さんの部屋を訪ねて…
背番号1のユニホームをソッと着用して…それほど野球少年たちには「巨人のユニホ
ーム」には“感じるモノ”がある。

 「実は昨日の金本さんの殿堂入りパーティーでゲストの張本さんが今だから明かせ
る秘話を壇上で明かして、喝采を浴びてました」

 大澤によると1975年暮れ、張本さんにトレード話が舞い込む。移籍を希望した
のは阪神の吉田義男監督だったというのは初耳だった。「ウチに来まへんか」と電話。
張本さんは乗り気で、実際にその準備もしたらしい。

 「ワタシの兄が宝塚にいて、家の準備もした。阪神にいくつもりだったんですが、
そこで長嶋さんから電話がかかってきた。巨人軍からのトレード話。これは困った…」