>>21
 かつては若手の壁となってきたが、今季は打率・232、1本塁打、22打点。1
21試合出場で連続試合出場も「1939」で途切れた。遊撃を務めたのも、代打か
らそのまま守備に就いた2試合だけ。イチから正遊撃手としての評価を取り戻す必要
がある。

 反攻に向けて、現在は甲子園を中心にランニングなどで汗を流す日々。「ショート
で(ノックを)受けているわけでもないし、普通にできることをやって、体を作って
います」。来季16年目。反撃のための体の作り方は、どのライバルよりも熟知して
いる。

 この日は名球会セ・リーグチームの「9番・三塁」で先発。同点の七回先頭では、
右翼線を破る二塁打を放った。「全部ファウルになっちゃったけどね」と笑ったが、
その後、サヨナラのホームを踏み勝利に貢献。自身初という左翼守備にも就き、ハツ
ラツとした動きをみせた。本格的なオフに向け、改めて力を込めた。

 「体重とか、そこらへんは気を使いながらやっている。まずはしっかり自分のでき
ることをやりたいです」

 来年6月26日で38歳。覚悟を胸に泥臭く、ひとつしかない遊撃を奪う。 (竹村岳)