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 プロに入って6年。酸いも甘いも知り、客観的に自己分析できる余裕が出てきた。「
今までガーっと力んでたのが、少し俯瞰して遠目から自分のことを見られるようになっ
たのかな。落ち着いた考え方ができるようになっている。ちょっと違った視点から自分
を見られるというのは大事なこと」。苦しい時間を過ごしたからこそ気づけたこともあ
った。

 これまでの経験を踏まえ、充実のオフを過ごす。テーマに、リリースの安定と体を使
いこなすことの2つを挙げた。昨オフは渡米し、ダルビッシュらとともに合同自主トレ
を敢行。そこで作り上げた肉体を生かし、今オフは競馬の武豊騎手が総合プロデューサ
ーを務める京都市内のジムで自主トレを行っている。

 「ダルビッシュさんとかいろんな方にトレーニングを教わって体ができてきた。自分
としても体重が増えてきましたし。それをしっかり扱えるように、使いこなせるように
できたら一番いいんじゃないかと思います」

 目標は年間200イニングだ。15年の199イニングが最高で今季は71イニング
だったが、契約更改交渉の席で球団から「藤浪がしっかりイニングを投げてもらわない
と、チームとして上に上がってこられないから、しっかり頑張ってくれ」と言葉を掛け
られた。「ここ数年、チームの戦力にあまりなれていないので。来シーズン以降しっか
りチームに貢献できるように頑張りたい」。来季は先発ローテーションの中心に座る。