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 マイナーで屈指の奪三振マシンという一面だけでなく、被本塁打の少なさも特筆す
べき事項。投手の能力を示す数値にHR/9(27個のアウトを取る間にどれだけ本
塁打を打たれたか)があるが、ジョンソンは3A通算140回で0・77と低い。

 ピンチの場面で三振を奪える能力、そして僅差のマウンドで本塁打を打たれづらい
というのは、間違いなくリリーフ向きと言える。さらにこれらの数字は3Aでも打者
有利のPCL(Pacific Coast League)で残したもの。確かな
ポテンシャルを秘めた右腕だ。

 阪神は今オフ、マテオを自由契約にし、新たなリリーフ右腕をリサーチしていた。
データによると、ジョンソンはアベレージで150キロを計測し、変化球の主体とな
るのが独特な軌道を描くカーブ。今季、ロッテで活躍したボルシンガーもナックルカ
ーブを武器にして13勝2敗と圧倒的な成績を残した。

 スライダーやフォーク、ツーシームが主流となっている日本球界で、再びカーブと
いう球種に脚光が当たっているのも事実。そんな“特殊球”を持つジョンソンだけに、
日本で活躍できる可能性を大いに秘めている。

 すでに交渉は最終局面に入っているもようで、順調に行けば今月中にも正式合意に
達する見通し。かつてのドラ1右腕が、最下位からの巻き返しへ欠かせない戦力とな
る。