>>333
 高山はプロ1年目、詰まっても打てていた。変化球でタイミングを崩されても、巧
みなバット操作で拾えていた。窮屈になっても泳がされても、さばくのがうまい。だ
からあれだけの数字(打率・275、8本塁打、65打点)を残せたし、新人王も獲
得できた。

 2年目、3年目は、中日で打撃コーチをしていた私が相手側のベンチから見ていて
も、詰まるのを嫌がり、泳ぐのを嫌がって、頭が早く前に出ているように感じた。

 写真(2)で、尻が書き込んだ位置まで出て、頭は逆に1つぶん後ろに残す。写真
(3)で漢字の「人」の文字になる形で右足を踏み出せば、詰まっても1年目のよう
に打ち返せるし、泳いでも変化球を拾える。

 頭が前に出すぎることと尻が前に出ていかないこと。これは右投げ左打ちの選手が
一番苦労するポイントだ。どうすればいいときに戻せるか。