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 しかし、将が強調したのが「競争の中で」ということ。候補には糸井、福留を挙げ、
そこにクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)=パドレス=やジェフリー・マルテ
内野手(27)=エンゼルス=らを獲得候補とする新外国人も加わる。中谷や高山の
名前も挙げた上で、「みんなが争った中で、悠輔がボンってそこに座るというのが、
俺の中での理想」とした。

 真の4番となれ−。そんな思いに応えるべく、大山は今キャンプは「力強い打球を
センター方向に打つ」をテーマに徹底練習。昨季は打撃の幅を広げるため、右方向へ
の打球を重点的に取り組んだ。しかし、それを意識しすぎるあまり打撃が小さくなり、
打撃不振に。6月には2軍降格も味わった。9月にはポイントを前で打つことで、1
試合3発を含む9本塁打と量産。何よりも本来の豪快な打撃を取り戻すのが狙いだ。

 だからこそ、浜中打撃コーチが門田博光氏から教わった「全部、全力で振れ」とい
うアドバイス通り、常に強くバットを振り込む。その中で、自分にあったスイングを
日々模索しており、この日も全体練習後、カメラマンが撮影した連続写真でフォーム
を入念にチェック。その後も室内で振り込みやウエートトレーニングも行い、球場を
後にしたのも誰よりも遅かった。硬くなった手に残る確かな感触にも、決して満足し
ていない。