金本監督“背水の覚悟”も水泡に…阪神チーム内から「暗黒時代と同じ」の声
10/12(金) 18:12配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181012-00000043-tospoweb-base

【取材のウラ側 現場ノート】阪神・金本知憲監督自身にとっても急転直下の出来事だ
っただろう。退任を意識した時期について、会見では「最下位が決まったぐらいです
かね」と明かしたが、本当につい最近まで続投に意欲的だった。

 実際、正念場となる来季に向けてひそかに温めていたのが“コーチ陣の大刷新”とい
う大胆プランだ。親しい関係者には「このままでは来年も同じことになってしまう。
大幅に入れ替えないといけない…」と苦渋の決断を下すことを予告。実際、編成作業
も進んでいた。

 期待した若手の伸び悩み、超高額助っ人・ロサリオの大不振…。不測の事態が続い
たことで夏場からコーチ陣に指導を一任。だが、改善するどころか軒並み選手たちの
成績は悪化の一途をたどった。そこで自らの責任を痛感しつつも“血の入れ替え”の必
要性を痛感していたのだ。

 とはいえ、就任当初から一蓮托生を誓い、信頼を置いてきたコーチ陣。ファンや一
部OBからは「お友だち内閣」とやゆされることもあったが、自らの手で“解体”する
のは断腸の思いだったはず。裏を返せば血を流してでも、前に進もうという鉄人の並
々ならぬ決意の表れだった。しかし、そんな背水の覚悟も事実上の“解任劇”で水泡に
帰すことになってしまった。

 球団内には「最下位とはいえ、三顧の礼で迎え入れた金本監督をわずか3年で簡単
に切っていいのか」「これではお家騒動ばかりだった暗黒時代と同じじゃないか」と
波紋が広がっている。チームの負けが込み、風当たりが強くなってきた9月以降、責
任逃れのためなのか現場に姿を現さなくなるフロントもいた。本当の意味で球団一丸
となっていれば…。志半ばで金本監督が去ることが悔やまれる。(阪神担当・千葉教生)