鳥谷、阪神最多安打 藤田平氏に並ぶ通算2064本 節目の一撃も…2戦連続零敗
https://www.daily.co.jp/tigers/2018/10/03/0011697350.shtml

 「広島1−0阪神」(2日、マツダスタジアム)
 偉大なる先駆者に肩を並べた。阪神・鳥谷敬内野手(37)が八回に代打で登場し、
遊撃内野安打。通算安打数を2064本とし、藤田平氏(デイリースポーツ評論家)
が持つ球団最多安打記録に並んだ。ただ、背番号1の安打も得点には結びつかず、2
試合連続で今季13度目の完封負けを喫した。

 遊撃前に転がった打球が、芝の境目でポンッと跳ねた。苦しみ続け、耐えながら出
番を待った1年。野球の神様は鳥谷に味方した。失策か安打か。一塁を駆け抜けたベ
テランが、ゆっくりとスコアボードを向く。表情一つ変えず「H」ランプを見届けた。
藤田平氏が持つ球団記録に並ぶ2064本目の安打だ。

 「あんまり…。そこを目指しているというわけでもなかったし、打てるとも思って
いなかったですが。よかったです」。試合後、敗戦に笑みはない。球団史に残る大偉
業でも変わらず、淡々と、言葉少なに振り返る。1点を追う八回、岩田の代打で打席
に立った。

 マウンドには代わったばかりのヘルウェグ。代打のセオリー通り、積極的に初球を
狙った。内角低めの148キロに詰まらされたが、フルスイングした打球は遊撃手前
で跳ねた。出場4試合ぶり、今季49本目の安打。後続が倒れて得点にはならなかっ
たが、この日ほぼ唯一の見せ場を作った。ベテランの執念だ。