>>978
技巧的な事を言えば、漫画には「シルエットだけでどのキャラか分からなければダメ」
って大原則があって、その意味でもチームに一人おデブがいるとキャラの描き分けが
容易になるんだよな。だから、野球漫画で捕手をおデブに描くというのは陳腐化する
程度に行われていて、「いい加減、捕手=おデブは止めないとな」という認識は
あったんだと思う。そこで、捕手を細身のアスリートに描くのは普通の(平凡な)
発想で、「いっその事、デブの捕手を主役にしたら面白いのではないか」
というのがドカベンの大本の発想なんだよね。相撲の漫画ですら主役は細身の
イケメンに描かれる事が多いわけで、「デブが主役」ってのが新しかった。

チャンピオンの編集部も恐らくは「タマにはデブが主役もありかな」程度にしか
考えてなくて、まさか水島新司の代表作になるとは思わなかったでしょう。