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 虎では福原忍と山本和行が38歳シーズンにセーブをマークした例はあるが、39
歳での初セーブとなれば異例中の異例。能見の値千金の活躍に金本監督も「リリーフ
へいってからほとんどビシッと抑えてくれているのでね。本当に能見ナシではうちの
リリーフは考えられない状況です」と感服だ。中継ぎに転向してからの22試合で2
2回1/3を投げ、自責点はわずか2。防御率0・81と抜群の安定感で虎投を支え、
白星を拾っている。

 チームを支えるベテランもまた、家族に支えられながら戦っている。少し前まで、
バットを振っては三塁に向かってちょこちょこと走っていた長男・凌成君も、今年で
8歳。今ではルールもわかるようになり、少年野球チームにも入った。

 先発をしていた頃には、土日に子供たちがチームの練習を終えてから試合を見に来
てくれていたことも。リリーフに配置転換された今季は、家から応援してくれている。
「うちはテレビがついていないから。子供は早く寝ないとね」と笑ってかわすが、こ
の日の雄姿も家族は見守ってくれていたはず。初めてのセーブで、また新たな父の背
中を見せた一日になった。