2018年6月4日19時36分
阪神矢野燿大2軍監督「楽しい」対話&積極性浸透へ
https://www.nikkansports.com/baseball/column/naruohama/news/201806040000703.html

 チーム作りの原点というポジション。初めての体験だ。プレッシャーのかかるポス
トへの配置転換。さぞや、と思いきや「楽しい。と言ったらいいんですかねぇ。こん
な偉そうなこと言ってたらいけませんが、一度やってみたかったポストですので、毎
日が充実しています」。

 意外な返事は、今季からファームの指揮官に就任した阪神矢野燿大2軍監督である。
ウエスタン・リーグ、6月4日現在30勝19敗4分。2位ソフトバンクに4ゲーム
差をつけてトップ。事が順調に進んでいる証しだ。

 勝敗は二の次にして、チームをよーく見渡してみると、ウエスタン・リーグ開幕当
初(3月16日)はファームの試合に出場して必死に1軍を目指していた選手が、結
構いなくなっている。要するに1軍へ昇格したからで、植田がいない。伊藤隼、江越、
板山、長坂、中谷、熊谷、そして最近になって北條、陽川が上がった。そうそう、一
時期は大活躍。残念ながらいまは故障で休養しているが、上本もいた。

 はたしてこの一連の入れ替え、1軍にどんな変化をもたらしたか。現在は勢いに乗
れないままでいるが、故障前の上本の活躍は、若い植田との快足コンビを組み、両選
手が持ち味を大いに発揮。足を生かしてチームの勝利に貢献。全く走れなかったチー
ムの活性化を図った。ファームから昇格した若手のアピールは、断然最下位だったチ
ームの盗塁数が、いまや各チームと方を並べるまでに至っている。これって、監督が
うち出した積極性が浸透してきた“矢野マジック”…。