失策が多ければ下手、少なければ上手というのは確かにわかりやすい。だが失策には重大な死角がある。「守備範囲の広さ」という大切な要素が抜け落ちているのだ。

たとえば三遊間の際どい打球に追いつきながらファンブルしてアウトにできなかった遊撃手と、追いつくことさえできず左前打にしてしまった選手。後者に失策はつかないが、前者にはつくかもしれない。これがフェアじゃないのは誰にでもわかるだろう。