大山の技術の引き出し 打席で取り組む工夫とは
https://www.daily.co.jp/tigers/2018/04/10/0011149833.shtml

 開幕から6番に座り、チームトップの8打点をマークしている大山悠輔内野手(2
3)が、打席の中で取り組む“工夫”にスポットを当てる。8日の中日戦で10球粘っ
た末に押し出し四球を選んだ場面。グリップの右手と左手の間に指1本分のスペース
を作り、バットの操作性を向上させる工夫を施した。長いシーズンを戦い抜くために
数多くの「引き出し」を作っている。

 外角のスライダーをしっかり見極めると、大山は雄たけびを上げ、左手で強く拳を
握った。8日の中日戦、同点の七回2死満塁から奪った一時勝ち越しとなる押し出し
四球。わずか2球で又吉に追い込まれたが、厳しいボールはカットし、逃げるスライ
ダーをきっちりと見極めた。息詰まる勝負の最中で背番号3は、ある工夫をしていた。

 それはグリップの握り方−。2球目までは強く振ることを意識していたが、追い込
まれるとバットを持つ右手と左手の間に指1本分程度のスペースを作った。一般的に
両手を離すことでスイング力は落ちるが、バットのヘッドが返りやすくなるなどの操
作性が増す。プロ野球ではなかなか見かけないが、その理由を本人はこう明かした。

 「操作性を上げるというか、6日の試合で同じようにグリップを空けて持って、レ
フトへいい打球を打てた。その感覚がすごくよかったので、やってみようと。ずっと
この持ち方をやるわけではないですが、自分の引き出しとして考えていければ」