ロッテのドラ2・藤岡裕大に漂う「新人王野手」京田、源田と同じ匂い
1/18(木) 8:20配信 webスポルティーバ

 プロ野球の“新人王”を獲得するのに必要なことは、決して実力だけじゃない。その選手がチーム事情にうまくはまるか否かが、非常に重要になってくる。

■ロッテ新監督・井口資仁「チーム立て直しは今しかない」

 昨季のセ・パ両リーグで新人王を獲得した京田陽太(中日)と源田壮亮(西武)のふたりの遊撃手はどうだったか?

 中日、西武ともに彼らが入団するまでは、遊撃手のレギュラー候補はいても、全試合を安心して任せられるほどの選手がいなかった。そんなチーム事情もあって、新人の彼らを思い切って起用してみたら、これが見事にフィットした。

 たとえば3連戦という単位で見たとき、3〜4本のヒットを放ち、四球もきっちり選んで、送りバントも進塁打もそつなくこなしてみせる。
守備も、スーパープレーは少ないが、守備範囲に飛んできた打球はしっかりアウトにする。スローイングミスがほとんどないから試合の流れを壊すことがない。

 京田の守備率.980は、巨人・坂本勇人の.987に迫るリーグ2位。源田の守備率.971は、ソフトバンク・今宮健太の.988、オリックス・安達了一の.986に次ぐリーグ3位。ルーキーながら、ともに精度の高い守備を見せた。

 正直、夏場あたりにへばるのでは……と危惧していたが、なかなか強靭な心身の持ち主のようで、打率.270は切っても.260は意地でも割らなかった(源田は最終的に.270、京田は.264)。
シーズンが終わってみれば、どちらも不動の定位置を獲得し、チームにとって欠かせない存在となっていた。

 もちろん、ふたりの実力あってこその新人王だったが、そこには彼らを起用し続けたチーム事情も大きく影響しているのは間違いない。

 そして今シーズン、昨年の京田や源田のように、チームの“隙間”にスッポリはまりそうなルーキーがいる。ロッテがドラフト2位で指名した藤岡裕大だ。社会人の名門・トヨタ自動車で2年間腕を磨き、満を持しての入団となった。