日ハムの2018ドラフト展望、今年のドラ1は捕手?

黄金ルーキー・清宮幸太郎が千葉県鎌ヶ谷市・勇翔寮に入寮した1月8日、北海道日本ハムファイターズの球団スタッフが“暗躍”していた。球団の、いや、日本プロ野球界の将来を背負って立つ新人である。
がさつな扱いはなかったが、清宮のエスコートには専念できないでいた。これも、ある意味で「プロの洗礼」ということかもしれない。

「報道陣は31社約200人、球団によれば、約300人が彼の入寮を見届けたそうです。警備員の人数も通常の3倍に増やしていました。
入寮日にファンが殺到したのは、斎藤佑樹の2011年1月以来。当時は女性ファンが多かったように記憶していますが、今回はコアな野球好きの年長者が目立ちました」(取材記者)

そんな清宮フィーバーの裏で、球団は2つの重大事項に振りまわされていた。一つは大谷翔平の獲得に成功した大リーグ・エンゼルスのビリー・エプラーGMが来日したこと。同GMが勇翔寮に隣接された球団施設を訪ね、大谷に関するデータの提供を求めてきた。
その対応に追われたわけだが、それ以上に厄介だったのが『スカウト会議』だ。清宮の入寮した勇翔寮内で今秋のドラフト候補に関する話し合いを行っていた。

「この時期、どの球団も年始めのスカウト会議を開きます。球団によって1月期作成のリストに掲載された候補者の人数は異なりますが、だいだい、100人強がリスト入りされます。

そこから秋のドラフト本番に向け、絞り込まれていきます」(在京球団スカウト)

関係者によれば、この日のスカウト会議は例年以上に時間を費やしたという。理由は簡単だ。「第二の清宮」がいないからである。
「今年のドラフトは各球団で1位候補が割れるか、別の意味で特定の選手に集中する可能性があります。『これだ!』というスター選手がいないんです」