プロサッカー「Jリーグ」が目指す地域活性化とは? 海外選手の獲得が地域にもたらす3つの効果からインバウンド戦略まで聞いてきた
http://www.travelvoice.jp/20171202-99070

ひとつは、現地での露出効果。試合の放映や報道による露出に加えて、獲得した選手のSNSによる発信は地域にとって大きな武器になっているという。
たとえば、甲府と札幌に加入したイルファン選手のツィッターのフォロワー数は約427万人(当時)を超え、水戸に加入したグエン選手のフェイスブックのフォロワー数は150万人(当時)を超える。

2つ目はインバウンド旅行者の増加。
グエン選手の水戸への加入によって、ベトナム航空が茨城空港へのチャーター便を運航。チャナティップ選手が札幌に加入する前に練習生として清水エスパルスに在籍していときは、静岡県とタイ政府観光庁が観光事業拡大に向けたパートナーシップ提携を結んだほか、タイ国際航空が富士山静岡空港へチャーター便を飛ばした。

3つ目が、スポンサー獲得のチャンスが拡大したことだ。山下氏は「たとえば、ベトナム人選手を獲得したクラブが、その国で有名になれば、9,000万人をターゲットにすることができ、それをターゲットと考える企業のスポンサーが付く。それは、J1であろうがJ3であろうが同じこと」と話す。

一方、獲得した外国人選手の国からだけでなく、一般の訪日外国人旅行者のあいだでもJリーグは観光コンテンツとしての人気を高めつつある。
Jリーグは現在、31カ国で放映されているため、海外でJリーグの試合を見る機会も増えた。また、試合のクオリティだけでなく、クラブマスコットなどのエンターテイメント性、家族連れで安心して楽しめるスタジアムの雰囲気も知られるようになってきたようだ。