真の“チャンスに強い”男とは…
2017.12.03. 13:00


 今季のリーディングヒッターといえば、パ・リーグが西武の秋山翔吾、セ・リーグはDeNAの宮崎敏郎。ともに初めての首位打者獲得となった。

 両リーグで最も高い打率を残したこの2人も、“得点圏”に限ると順位が変わる。秋山の得点圏打率は.318でリーグ5位、宮崎は.291で同12位まで下がってしまうのだ。

 では、ここで今季の得点圏打率ランキングを見てみよう。

【得点圏打率ランキング】
<パ・リーグ>
1位 .379 柳田悠岐(ソフトバンク/率.310)
2位 .369 銀 次 (楽天/率.293)
3位 .344 源田壮亮(西武/率.270)
4位 .326 デスパイネ(ソフトバンク/率.262)
5位 .318 秋山翔吾(西武/率.322)

<セ・リーグ>
1位 .350 マギー (巨人/率.315)
2位 .342 倉本寿彦(DeNA/率.262)
3位 .336 安部友裕(広島/率.310)
4位 .326 筒香嘉智(DeNA/率.284)
5位 .323 大島洋平(中日/率.313)


 パ・リーグでは、打率2位の柳田が逆転で首位。得点圏の.379は打率.310を6分9厘も上回っている。状況別で見ると、『満塁』では打率.200(5−1)と微妙だったが、相手も神経を使う『一・三塁』で打率.533(15−8)とよく打った。

 セ・リーグでは、巨人のマギーがトップ。こちらも通常の打率がリーグ2位だった選手が逆転首位に立っている。マギーは特に『満塁』で強さを発揮しており、打率.538(13−7)で1本塁打、15打点と満塁男ぶりをいかんなく発揮した。

 その他では、通常の打率ランキングでは上位に入っていない選手の躍進が見逃せない。パ・リーグでは新人王に輝いた源田がリーグ13位の打率ながら得点圏では3位にランクイン。セ・リーグでは打率.20位の倉本が2位にランクインしている。