金本監督が危機感「リリーフつぶれる」 ふがいない先発陣…岩田もやられた
https://www.daily.co.jp/tigers/2017/09/14/0010552297.shtml

 序盤で試合は決まってしまった。スコアボードに刻まれた6失点、聖地に充満する大
きなため息−。前日の藤浪に続き岩田も5回を持たなかった。広島に王手をかけられた
金本監督は「きょうも3回で、あわや2回で降板という状況。リリーフつぶれますから
ね」とチーム状況に危機感を募らせる。

 二回、安打と死球でピンチを招くと小林に先制適時打を浴びた。さらに吉川光が放っ
た遊ゴロを名手・大和がまさかの適時失策。これで流れが相手に傾くと、陽岱鋼に適時
打、マギーに左越え3ランと猛攻を浴び、打者11人の猛攻で一挙6点を失った。

 「せっかく審判が低めと、右のインサイドを広く(ストライクゾーンを)取っている
んだから。相手キャッチャーはうまく要求して、吉川はそこに投げ込んでいたんだから。
うちもそこに投げ込めばいいのに。追い込んでど真ん中、追い込んで高めばっかりじゃ」

 こう指揮官はバッテリーに苦言を呈した。低めにボールを集め、ゴロを打たせるのが
岩田の持ち味だったはず。しかし痛打されてしまったのはほとんどが高め。カウント有
利な状況でもボールが浮いてしまう現実は、負けられない一戦のマウンドでは致命的だ。

 「序盤で大きくリードを許してしまい、ゲームを作ることができませんでした」とう
なだれた岩田。前日は延長十二回を戦い抜き、7人ものリリーフ陣をつぎ込んだ。この
日も打線は反撃に転じたいのに、救援投手の状態を考慮し、五回の榎田の打席で代打を
送れないシーンもあった。

 少しでも救援陣の酷使を避けるには、先発陣が奮起するしかない。3位に浮上してき
た巨人について金本監督は「元々は力の差がある。戦力はずぬけているチーム」と評し
た上で「そこを先発ピッチャーが頑張って抑えていかないと」と言う。

 14日の試合は菅野が先発してくる。広島に王手をかけられた今、今後のCSを占う
意味でも負けられない。「相手は菅野ですから、何とか点を取って秋山に頑張ってもら
って。一つ取らないと」と金本監督。先発投手の奮起が今は何よりも欠かせない。