中村は1メートル81、78キロの大型捕手。何より、高校通算40本塁打の打撃が魅力だ。11日の中京大中京戦では右翼に2発。
広島大会では右手首に死球を受け、打率・176、2本塁打、4打点にとどまっていたが、潜在能力と大舞台に強い心臓を証明。
金本監督の高校の後輩が、虎の本拠地で、自らの株を急上昇させている。

 2000安打を達成したばかりの阿部(巨人)のように「名捕手と呼ばれる人は打てる」。これは金本監督もよく口にする。
獲得し、育成すれば高校生の場合、10年以上、打線の軸、扇の要という“2足のわらじ”を履かせることができる。それだけ貴重な存在だ。

 熊本大会決勝で秀岳館に敗れ、甲子園出場とはならなかったが、高校通算52本塁打を誇る九州学院・村上も球団内の評価が高い。
岡崎、梅野、坂本に次ぐ、若手捕手の獲得へ−。熱い視線を注いでいく。

中村 奨成(なかむら・しょうせい)
 捕手。1999(平成11)年6月6日生まれ、18歳。広島県出身。小1から地元の軟式チーム、大野友星で野球を始める。
中学時代は大野シニアに所属。広陵では1年春からベンチ入り。
50メートル6秒0、遠投120メートル。1メートル81、78キロ。右投げ右打ち。

村上 宗隆(むらかみ・むねたか)
 捕手。2000(平成12)年2月2日生まれ、17歳。熊本市出身。5歳から野球を始め、熊本東リトルシニアに所属。
九州学院高では1年春からレギュラー入りし、夏は「4番・一塁」で甲子園出場。同年秋から捕手に転向。
高校通算52本塁打。50メートル走6秒1。1メートル87、95キロ。右投げ左打ち。