大谷翔平の大リーグ移籍容認 日本ハムの“冷たい”体質

日本ハム球団が昨オフ、大谷翔平選手(23)のポスティングシステムによるメジャー移籍について容認したことを、である。
故障続きで今季はパッとしないものの、球界の至宝と言える“二刀流”。なぜ早々に、今オフ以降は手放すと決めたのだろう?

「ビジネスに徹しててドライなんです、あの球団は」

 開口一番、こう言ったベテラン野球記者が、わかりやすい例を挙げてくれた。7月末に中継ぎのエースの谷元圭介投手(32)を、中日に金銭トレードで出したことだ。

「ダルビッシュをドジャースに放出したレンジャーズと同じで、今季は諦め、来季以降に目を向けて動きだしたわけです。
しかも、このトレードは日ハムから中日に持ちかけたそうで、そこまで積極的なのは日本の球団では珍しい」

 こんな情報もある。オールスター戦前、選手会がオフの契約更改に関して事前通告を求めていた。

「あれは特に日ハムの選手を助けるためだそうです。あの球団は選手の力を“数値化”することで球界の先端を行っているように思われていますよね。
だけど選手たちは契約更改のときデータを突き付けられ、これが君の評価だと有無を言わさず契約させられて、保留ができないそうです。本当にビジネスライクな球団なんです」

 つまり、そういう球団だからこそ大谷選手を「可能な限り高く売りたいのではないか」(同前)と見られているのだ。
ポスティングシステムの入札金は、全体的に低くなる方向です。選手の年齢に合わせて若ければ若いほど高くなる、とも言われている。

「日ハム球団は昨オフ、大谷に『(去年の活躍で)十分貢献してもらったから』と伝えたそうです。
できるだけ早くメジャーへ、という本人の意向と球団の利害が一致しているということでしょう」