ーー身長167センチと小柄ですが、身体能力は高かったのですか。

「普通でした。今でも大きくないですけど、小学生の頃は本当に細くて小さくて、練習についていくのに必死。
ただ、球は遅いんですけど、ストライクを投げるのは得意だった」

ーーなぜですか。

「やっぱり父とのキャッチボールですね。胸に投げないと捕ってくれない。すると、後ろにあるガラスが割れて怒られる。
『割るなら捕ってくれよ!』と。父とのキャッチボールは怖かったけど楽しかった」

ーー野球はいつごろ始めたのですか。

「幼稚園児くらいだと思います。父は市役所に勤めていたんですが、『いつ帰ってくるかな』って毎日、家で待っていました」

ーー野球一本ですか。

「小学3年生の頃、『キャプテン翼』というサッカ一漫画がはやっていて、野球とサッカー、どちらも好きでした。
仲のいい友だちがサッカ一をやるというので、『僕もやっていいか』と父に聞いたんです。
そうしたら、『とりあえず野球をやって、中学で好きなことをやればいい』と。
後で聞いたら、野球が好きになればサッカ一を諦めるだろうという作戦だったようですね。結局、野球の魅力にはまり、野球一筋になりました」

ーー高校は秋田商に進みました。

「軟式でもいいと思っていました。それに商業高校は就職するにもいいのかなと。まさかプ口に行くなんて思っていない。
甲子園があるので硬式を選びましたが、全県から180センチ以上の選手がいっぱい集まっていました」

http://www.asahi.com/sp/koshien/articles/ASKDH01LPKDGUBUB01D.html