皮膚を潤すには、適度な水分を皮膚に与えてやる。そして与えた水分が皮膚から蒸発するのを防いでやる。

正常な皮膚では皮膚表面に棲む善玉の表皮ブドウ球菌によって皮脂と汗が分解混合された保湿成分が存在する。

しかし、アトピーの皮膚は皮脂の分泌と汗の分泌がすくない。また表皮環境が悪化しているため善玉細菌がすくなく、かわりに悪玉黄色ブドウ球菌や真菌が多い。

結果、表皮には保湿成分が枯渇していて皮膚は乾燥して水分は蒸発し、皮膚のバリアは弱くなり炎症が起きやすくなる。

どうすればいいか、肌を濡らしてワセリンを塗る？　しかし、過度な加水は肌をよけい乾燥させる。だから不必要に肌を濡らすのは厳禁。

水分を保持するには水と脂質が適度に混合していないといけない。ワセリンだけぬっても水分蒸発を上手く防げない。

正常な皮膚に存在する保湿成分と同じように水と脂質そして親水性物質を適度に混合した親水性クリーム保湿剤というものがある。

ヒルドイドクリームやビーソフテンクリームがこれにあたる。「注意！！ヒルドイドソフトやヒビーソフテン油性クリームではない。これは油性。」

表皮に適度な水分を与え、親水性物質と脂質が表皮に浸透した水分と混ざりあい天然保湿成分と同じ働きをしてくれる。

塗り心地は柔らかく、伸びが良いので塗りやすい。そして長く水分を保持してくれる。

ワセリン、そしてヒルドイドソフトやビーソフテン油性クリームなど油性クリームでうまく皮膚が改善しない人は一度ためしてほしい。