>>633
人間は湯に触れる時、それまで「温かい」と感じた湯が43度を超えると「痛い」と感じるようになる。なぜか?
それは人間の体温は43度を超えるとタンパク質が変性を始める、つまり体温は43度で生命の危機を迎える。
なので人体は、湯の温度が43度を超えるあたりから「痛み」として知覚することで生命の危機を回避するように
知覚センサーを働かせている。
痛み信号は神経繊維「Aδ(エーデルタ)」を伝わる。それに対して痒みは神経繊維Cを伝わる。「Aδ」は直径3μm、
伝達速度15m/毎秒という猛スピードだ。しかしCは 1μm、1m/毎秒でしかない。C(痒み)は径が細く伝達スピード
も遅い、つまり信号伝達の優先順位が低い。身体に痛みと痒みが同時に起きる時、痛みが優先的に脳に伝えられるのも、
痛みが生命の危機と直結しているからこそ、Aδ(痛み)神経の経は太く、伝達スピードも速くなるように(痛みを優先的に
知覚するように)人体は作られている。
痒い皮膚に熱シャ(痛み)を浴びせると痒みが消失するのは、神経が痛み信号を優先させるメカニズムのため痒みは感じ
なくなるのです。というわけで、熱シャをやるなら43度〜50度でやってみて。
痒い皮膚を冷やすと、肥満細胞の脱顆粒を減らしたり、TRPM8(冷感センサー)を活性化させて、かゆみ信号の脳へ
の伝達を抑制することができるから、冷やして痒みが抑制できるなら、それも全然あり。