人間は約75兆個の細胞からできていて、
全体をうまくコントロールするために、
自律神経系、内分泌ホルモン系、免疫系などが働いています。
そして、これらと心は一体となって動いており、心身相関と呼んでいます。
ですから、この強いストレスは、
自律神経系、内分泌ホルモン系、免疫系の上に爆弾を落とすのと
同じことになります。
さらに、ストレス発散のために
過食・お酒・タバコが必要となり生活習慣が悪化します。
その結果、肥満、自律神経失調症、高血圧、糖尿病などが発症する。
これが心身医学的な理解です。
 心身ともに疲れ切っているときに、
「前向きにならなければならない」と思うこと自体が強いストレスです。
さらに「何もできない」という挫折感は、
徹底的に心身相関と生活習慣を悪化させて健康を破壊します。
疲労感、無気力、不眠、頭痛、食欲減退などの症状が強くなり、
最後には病気を呼び込んでしまいます。
 まして、人は歳をとり最後は死ななければなりません。
死に直面してどんなプラス思考があり得るのでしょうか。
元気な人はサポートする必要はありません。
プラス思考もできない人にこそサポートがいるのです。
その時に「元気を出せ」は残酷ではありませんか。
また、「あなたなら出来るはずだ」とか「皆が期待しているよ」
とかいう励ましは、
「今のあなたは駄目ですよ」と言っているのと同じです。
崖プチに立っている人の背中を押すことになります。
最悪の場合は自殺にまで追い込みます。
疲れ果てたときは、誰とも会わず頭から布団をかぶりひたすら眠ることです。