☆バンダイのトイ事業は新組織でこう変わります
バンダイでは7月1日から抜本的組織変更を断行した。その狙いとは?
本誌:ブランドデザイン部、ネットワーク企画部といった部門はどういう役割を持つか
バンダイ:ブランドデザイン部は既存カテゴリーで言えば、戦隊、ライダー、ウルトラマン、プリキュアなどのIPにフォーカスした部門で、
これまでの男児や女児といった枠を取払った。これらはロングランキャラクターであり、プリキュアは17年、戦隊、ライダーが40年以上続いて
いることを考えるともっと大きな可能性があると考えた。子供だけでなく2世代3世代に向けた展開や、プリキュアなら大人の女性に向けて
新しいチャンスを広げる。「COMPLETE SELECTION MODIFICATION」シリーズなどライダーでは既に先行しているので、そこで培った考え方や
知見や経験値を戦隊やプリキュアなどにも活かすことができるはず。
別の視点では、戦隊にも女の子のファンが一定数いるが、そうした層への商品提供を考えたとき、今までの体制では、事業部の枠が強すぎて、
横の連動ができなかった。4つのIPが同じ部署になったことでプリキュアチームの視点で女の子に向けた戦隊の展開にアドバイスができるなど、
展開の広がりに期待できる。ターゲットの広がりだけでなく、エリアの広がりも同様。プリキュア、ライダーではグローバル展開ができていない一方、
ウルトラマンは中国で大きなビジネスになっている。こうしたノウハウを共通のIPで共有していけばプリキュア、ライダーもチャンスが出てくる。
※戦隊の逆で考えると「男プリキュア」や「プリキュアメカ」など男の子に向けたプリキュアの展開も今後出てくるのかもしれない。
また、東映側が「全プリキュア大投票」を受け入れたのは、親世代や海外への展開を見据えて、広く一般層の意見を取得したいバンダイの思惑も
組んでいるのかもしれない。
☆マーケットレポート
〇総評:7月中旬までの状況は夏商戦が射程圏内に入った段階で上昇基調に転じている。7月13〜15日の3連休までで、昨対100%超となっている。
まず特筆したいのが戦隊の好調。前年が大きく落としている前提はあるが、昨対ベースで大きく上回るなど、夏商戦を前に戦隊復活を印象付ける形となった。
7月13日発売した夏商戦商材第1弾の「キシリュウネプチューン」の出足も好調。また他の男児キャラクターではウルトラマンタイガの初動も悪くない。
一方、女児キャラクターはプリキュアが苦戦気味の一方、ファントミラージュの伸びが目立つ。
※昨年のギターが7月7日発売に対し、パフュームは6月29日発売のため集計期間としては今年が有利なのだが、前年割れしてしまうのは状況的に厳しいかもしれない。
☆玩具販売実績ベスト150(6.1〜6.30)※ファントミラージュは参考
4位:トゥインクルブック 8位:スターカラーペンダントDX 11位:ファントミリスティDX 44位:ファントミトリック  47位:スターカラーペンダント
86位:レインボーパフューム 87位:トィンクルステッキ 92位:ファントミリスティ 103位:プリチューム(桃)
☆玩具販売実績ベスト150(6.1〜6.30)※前年(参考)
5位:おしゃべりはぐたん 9位:プリハートDX 12位:メロディーソード 18位:ミライパッド 41位:マジョカポルテ 55位:マジョカルミナ
67位:プリハート 119位:プリチューム(桃)130位:プリハート(赤&紫)142位:プリコーデハウス 
※メインの2大アイテムは前年と比べても遜色ないが、ステッキは商品の違いを考慮しても前年よりだいぶ弱く見える。
追加戦士アイテムのパフュームは集計期間が2日しかない事を考慮すればそこまで悪くはないが、状況を打開するほどの勢いもなさそう。
ガールズ×戦士シリーズの好調も苦戦の要因か?